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ランパセラピーで見た目は変化する?
実際のお子様の症例
はじめに
ランパセラピーでは、中顔面の骨格の成長方向を変化させるため、お顔立ちにも変化が現れます。
親心として思われるのが、「ネガティブな形で変化したらどうしよう。」ですよね。ランパセラピーについてすでにご一読された方は、その考えを思い出してください。
これは矯正治療を介して、発達に問題のある骨格を、本来の健全な形に整えるということでした。これは元々お子様がご両親からもらった骨格に正直な顔貌へと変化していくということになります。
ネガティブな変化という考え方は置いてくださいね。
外見の変化
以下の写真はご家庭のご理解をいただいて、掲載しています。
こちらのお子様は、2017.11.25時点で10才の男の子です。半年足らずで、随分とお顔立ちが変わられました。矯正相談に来られた親御様からは「痩せたからじゃなくて??」とのご質問もいただきます。
正面からの写真では、お顔立ちはスッキリとされましたよね。




CT画像からは、鼻の下から前歯までの距離に注目してください。上顎が上方(実際は上前方)に成長変化しているのが分かります。
ここがランパセラピーと他の矯正治療との違いの「肝(きも)」になります。
同様に側方(横方向)にも拡大変化していますが、お分かりになりますでしょうか?
では、下の写真をご覧ください。横や斜めからのアングルですといかがでしょう?痩せたからではないことはお分かりいただけると思います。




ご注意
矯正治療開始前の2017年11月25日と治療開始の約半年後2018年6月4日の写真になりますが、治療前後の比較写真ではありません。治療の経過と変化の一例のご紹介です。2018年6月4日以降も、RAMPAによる治療は継続しています。
ほとんどの不正咬合の原因は「上下顎の劣成長」
この劣成長は、呼吸機能の低下から、脳や体の酸素不足を招きます。今までの矯正治療では難しかった骨格の劣成長に直接アプローチするのがランパセラピーという矯正治療です。
顎の骨の今と昔
矯正相談にお越しになられた親御様に、「あるデータでは、その昔、縄文人全体の約20%しか不正咬合がみられなかったそうですよ。それが現代人においては約70%の方に何かしらの不正咬合がみられるそうです。」というお話しをしたことがあります。
「…ということは、ランパセラピーでは縄文人のような顔に近づけるということですか??」というご質問が返ってきました。
「なるほど…」
ことお口のことに関しては「進化」ではないかもしれませんが、人類の遠い祖先から比べると、顎骨は小さく、そして狭くなってきました。それが歯の大きさとの間にアンバランスを生じさせています。
それ以上に、現代社会における生活習慣が、顎骨の発達不良の多くを引き起こしています。食生活の変化による咀嚼回数の減少だけに原因を求めるほど単純なものでもないのです。
ランパセラピーは、小さい顎を大きくする治療ではありません。様々な要因で起きてしまった骨格的な発達の問題に対し、矯正治療を通して、健全な骨格へと成長を促していく治療になります。
「大丈夫です。縄文人の顎にしましょうという治療ではありませんので、ご安心ください。」とお答えをいたしました。

ランパセラピーでは「矯正治療を介して、発達に問題のある骨格を、本来の健全な形に整える」とお話しさせていただきました。写真の黄矢印が問題のある成長、赤矢印が健全な成長です。
「審美」を最重要視した治療ではないことはお伝えさせていただきますが、ランパセラピーでは、骨格の成長方向が黄矢印から赤矢印へと変化します。
これはつまり、お顔が伸びる方向であった成長が立体的になる方向へと変化するということになりますね。
まとめ
ランパセラピーによって、お顔立ちはスッキリされたとお感じいただけたと思います。
健全な骨格へ導くことで「健全な呼吸機能や口腔機能を取り戻そう」がランパセラピーによる治療の根幹です。どこかのタイミングで正しくはない方向へ道を違えてしまったんですね。違えた道は、進めば進むほど正しい道とは遠くなってしまうものです。
「本来は…」との言葉が当サイト内で多いのは、このような理由になります。
どのような言葉が適切なのかは分かりませんが、健全な骨格に対しての正直な顔貌は「皆よいお顔立ちになってるなぁ。」と感じさせてくれるものです。
※RAMPAは美容に類する治療ではありません。「お顔立ち」を目的に矯正相談にお越しになられる方がいらっしゃいますが、外見の変化は結果であって、RAMPAの目的ではありません。

こどもの矯正とRAMPA(ランパ)セラピーの5つのポイント
- 1 舌が正しい位置に付かなくなるのは、乳幼児期からの様々な生活習慣の積み重ね。
- 2 お口の発達においての最重要ポイントは「きちんとした鼻呼吸ができること」
- 3 ある程度の年齢に達したこどもの口呼吸は、骨格的なアプローチが必要な段階にある場合も多い。
- 4 呼吸と歯並びには密接な関係があることの理解が必要。歯列矯正のみでは骨格へのアプローチは難しい。
- 5 矯正治療の目的は「歯並びを整える」でよいのか?「根本からの改善」を目指すのか?
当院では必要のない治療をおすすめすることはありません。
どの治療、どのクリニックを選ばれるかは矯正治療の入り口であり、最も大切なことです。ご選択にあたり、そのご負担は大きいところと存じますが、お子様の将来に関わることとして、今ひと時のリサーチをお願いいたします。ぜひ複数のクリニックでお話しを伺ってください。ご家庭で話し合われてください。その結果による「矯正治療に対するご判断」がご家庭ごとの最適解と当院は思います。当院から精一杯お伝えさせていただくならば、「ランパセラピーが必要」と感じられるお子様は少なくございません。
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この記事を監修した人
こどもと女性の歯科クリニック
院長 岡井有子
看護師として京都市内の産婦人科勤務を経て、大阪歯科大学に入学。同大学大学院歯学研究科で小児歯科学を学ぶ。2017年、港区に「こどもと女性の歯科クリニック」開院。プライベートでは2児の母として忙しい毎日を送っている。

こどもと女性の歯科クリニック
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