コラム
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歯並びを根本から考える小児矯正の仕組みとは?
ランパ(RAMPA)セラピーを図解で解説
「呼吸」と「骨格」から子供の未来を支える小児矯正|原因から治療まで一本の線で繋げる
お子様は「鼻呼吸」ができていますか?
気付きのきっかけは、「姿勢の悪さと口呼吸」
ランパセラピーでは、歯並びが悪くなる原因のほとんどを、「上下顎の劣成長」と結論づけています。サイト内の文脈によっては、「中顔面の発達不良」とも記載しています。
また、中顔面と上顎骨も似たような表現になりますが、中顔面を構成するのが、上顎骨を中心とする骨の複合体とご理解ください。ただ、いずれも読まれる方にとっては、厳密に区別いただかなくても大きな支障はありません。
要するに、歯並びが悪くなるのは、顎の骨格の成長が「正しくない」からなんですね。
そして、既存の矯正治療のほとんどに骨格への実効力はありません。
- 「顎が小さい」のに、拡大するのは「歯列」
- 「骨格の問題」なのに、「舌の力」にその改善力を求める
このことを矯正治療の現実と理解してください。矯正治療の種類とは優劣ではなく、治療の役割です。「ゴールは同じで手段が違う」ではありません。
こどもと女性の歯科クリニック
私たちは医療の提供者。多くを伝える努力は必要です。RAMPAの理解は大変なご負担かと思います。それでも皆様とは、当院とRAMPAの存在意義を理解していただいた上で、一緒に未来を見ていきたい。
なぜ、当院がRAMPA専門クリニックなのか?
その想いの中に、本当に伝えたいことがあります。
ランパセラピー
「バイオブロックセラピー」と「ランパセラピー」は顎顔面口腔育成療法による矯正治療です。
口腔内装置のみによる治療のバイオブロックセラピーよりも、口腔外装置と組み合わせるランパセラピーの方がより効果的・効率的です。
本ページは、特別な構成になっており、多岐にわたる内容をあえて同じページにまとめました。ランパセラピーと矯正治療を理解するために大切なことが記載されています。膨大な量があります。ですが、お子様の矯正治療にお悩みの親御様には新たな知識となるはずです。お子様の矯正治療は、お子様の将来に関わること。後悔は残してほしくありません。そのための準備として、まとまったお時間が取れた際にご覧ください。意味のない時間とはなりません。
スマートフォンですと見づらいかと思います。ぜひ、パソコン等の大きな画面でご覧ください。
お子様の矯正治療に関わる お悩みを持つ すべての親御様へ
- いつも口が開いていて心配
- 子どもの受け口が気になる
- 他院で抜歯の可能性を指摘された
- ガミーフェイスの兆しがある
- 呼吸やいびきが苦しそう
お子様の普段の様子はどうですか?
お口ポカン(口呼吸)は要注意!
そう広く指摘されています。その通りです。ですが、そこに「なぜ、お口ポカン?」が欠けていると、「口を閉じればいい」との結論になってしまいます。
「なぜ?」を理解してあげないとお子様のお口ポカンはいつまで経っても、「悪癖」と目につくばかり。
そのきっかけは単なる癖だったかもしれない。そうではないかもしれない。
大切な理解は、いずれであっても、口呼吸(低位舌)の積み重ねは、中顔面の健全な成長を阻害し、骨格の問題へと進展します。その要因は、人間の身体に24時間かかり続ける力、「重力」。そしてその進展は、思いの外、早くて速い。
こうなると、「なぜ、お口ポカン?」の答えは、どこかのタイミングで骨格の問題へと入れ替わります。
お口ポカンのきっかけは赤ちゃん期から
首周りの筋緊張
口呼吸の原因は様々です。当院では、特に赤ちゃんの首周りの筋緊張にフォーカスしてお伝えしています。
例えば、写真のような赤ちゃんの姿勢は、赤ちゃんの首周りに大きな負担をかけます。この負担は舌骨(ぜっこつ)の位置を下げ、口呼吸へと繋がります。
舌骨
舌骨は、体の中で唯一、他の骨と接していません。すべて筋肉によってその位置を保っています。
例えば、首周りの筋緊張は、肩から舌骨に繋がる筋肉の緊張を通じて、舌骨を下方へ引っ張ります。このことは別の筋肉を通じて、舌と下顎を下方へ引っ張ることに繋がります。これが口呼吸となってしまう理由です。
ランパセラピーと赤ちゃん歯科。こんな感想を持たれているかもしれません。
- 「言ってること同じだな‥」と。
そう同じなんです。「予防」、もしくは「骨格以前の問題」に対処するのが赤ちゃん歯科。正しくない成長をしてしまった骨格を「取り戻す」のがランパセラピー。目的は同じ。「正しい骨格の成長」です。
ですが、どちらか一方に取り組めば、「結果は同じ」ではありません。これは理屈ではなくて、現実的な問題です。
赤ちゃん歯科でのお伝えを、日常生活において、すべて実践し結果を出せるかというと正直大変です。毎日の仕事、家事、育児‥そこまで精神的・時間的コストを割くのは本当に難しい。
ではランパセラピーに懸けるか?これはこれで大変です。頑張るったって限界があります。なにより「どこまで取り戻せるか?そのためにどれだけの時間とコストが必要か?」は不可避な問題です。
ではどうすれば?優先順位は赤ちゃん歯科です。完璧じゃなくてもいいです。ちょっと頑張ってみてください。
ほとんどの歯科では話さえ出ないような「姿勢の悪さ・口呼吸」の本当のリスクを親御様はすでに知っています。知ってさえいれば、行動は変わります。少なからず、数年先のお子様の未来は変えられるはずです。矯正治療が必要ないお子様は現実的にいます。
仮に矯正治療が必要になったとしても、その負担は間違いなく軽くなっているはずです。何より「取り戻せるもの」の最大値が違う。ランパセラピーが必要なく、歯列矯正で済むならば、「なおよし」ですね。
あまり大きな声で言えませんが、「赤ちゃん歯科ネットワーク」には、当院を含めRAMPAの先生数名、三谷先生も参画しています。それくらい「赤ちゃん歯科」と「ランパセラピー」は密接なんです。ですが、私自身の子ども、そして三谷先生はお孫さん。やっぱり、何から何まで頑張るのは難しかったと笑い合います。でもです。やっぱりその後の負担は少なくて済んだ。
それが現実的な話だと思います。問題は、後回しにすればするほど厄介になり、不測の事態も起こります。
赤ちゃん歯科を、「最近流行りの0期矯正だな‥」と思われないでください。
「赤ちゃん歯科」とは、石田房枝先生が50年かけて積み上げた歴史です。その歩みを知る者が「0期矯正」なんて言葉は使いませんので頭の片隅に置かれてください。
ことは、赤ちゃんという「人の幸せ」、「社会の未来」に関わること。その責任の重さを考えてほしい。
それらが情報商材の転売であってはなりません。当院にも、そのようなセミナー案内が間を空けずに来ます。矯正治療に関しても同様ですが、正直その無責任さに怖さを感じます。「0期矯正」とは、マーケティング的に作られた言葉で、「歯科」の言葉ではありません。
サービス業の側面こそあれど、私たちが提供しているのは医療です。人の人生に関わる責任の重さがあります。
「時折、逃げ出したくなります」。
だけど、親御様と赤ちゃんの笑顔が嬉しいんです。
お口ポカンのきっかけは「姿勢の悪さ」
つまり、舌と下顎が下がることによって、物理的に舌が上顎につきにくくなってしまいます。そして、下がった舌と下顎によって気道が圧迫されます。こうなると、口呼吸は仕方のない状況です。ただ、口呼吸は問題の解決ではなく、身体の応急処置。
ここからが悪循環の始まりです。狭い気道をなんとか拡げようと、受け口にする、さらに姿勢が悪くなるなどの現象が表出してきます。
姿勢
舌骨の位置を、赤ちゃんの姿勢からお伝えしましたが、同様のことは、大人・子ども限らず起こりえます。
姿勢が悪いことで、首や肩の筋肉に本来望ましくない力が働き、舌骨の位置を下げ、口呼吸へと繋がります。
これらの生活習慣の積み重ねは、正しくはない骨格の成長を導きます。骨格に柔軟性のある乳児期にアプローチするのが、当院の赤ちゃん歯科。
しかし、概ね1歳を過ぎると、子どもの骨格の基礎はできあがってしまいます。骨格へのアプローチに切り替わるのが、「ランパセラピー」。いずれも目的は一緒です。
骨格の成長を、なるべく正しく導いてあげること。そうすれば、歯とは自然に並んで生えてきます。呼吸や顔貌だって、本来親御様から受け継いだものを、そのまま受け取ることができます。
矯正治療以前の予防、矯正治療後の維持にも「姿勢」は重要です。
写真のような頭に荷物をのせて歩くアフリカの女性たちをご覧になったことがあると思います。この女性たちの歯並びと姿勢が大変きれいなことにお気付きでしょうか。このような状態で全身のバランスを保つことができるのは、姿勢がよく、骨格や筋肉が正しく発達している証。これが美しい歯並びの基礎なんですね。
悪循環の始まり
姿勢の悪さに始まった舌骨の下方移動に伴う口呼吸、もしかしたら単なる悪癖だった口呼吸、なんであれ、口呼吸は「悪循環の始まり」。一度始まったエラーは、次のエラーへと続きます。その過程にあるのが、「歯並びの問題・呼吸の問題・顔貌の問題」で、行き着く先が「上下顎の劣成長」です。
以下は当院のRAMPA患者様に行ったアンケートです。これらは実際に耳鼻科等で診断を受けたお子様たちで、潜在数は含まれていません。
歯並びが悪くなる原因
矯正歯科において、歯並びが悪くなる原因と指摘されている「顎の小ささ」や「遺伝(による顎の小ささ)」は、暗に「骨格の問題」と示されています。
しかし、既存の矯正治療の概念の多くは、医療側も患者様側も「審美=歯並び」。
だから一般的な小児矯正では、抜歯や歯列の拡大からスペースを作り、その後で歯を移動させるということが行われています。
医療とは「手当」。患者様のためのものです。骨格に大きな問題がなく、歯列を整えることで治療とご希望が完結するならば、歯列矯正だってもちろん意義があります。ただ、既存の矯正歯科でも、その原因の多くは「骨格」と伝えられています。
思い返さなくてはいけないのは、その原因、「骨格の問題」とは、置き去りにしてもよいことなのか?RAMPAが疑問を感じるのは、その一点に尽きます。
最近では根本治療を掲げ、骨格の改善を訴求する矯正治療もあります。では、根本治療を訴求する他の矯正治療でRAMPAと同じ結果が得られるのか?安易に他者を否定するべきではありませんし、その意図もありません。
ただ、逆説的に考えた場合、RAMPAでここまでの負担があって、骨格はやっと変わる。しかも健全的に。
歯並びが悪くなる根本原因となる「上下顎の劣成長」が「呼吸」に深く関わっているならば、審美よりも「呼吸」の改善が、医療としての優先順位です。その副産物として、歯並びが整うのがランパセラピーです。
当院に来院されるお子様の検査結果に照らせば、RAMPAが必要ないと判断できるお子様はほぼいません。
『骨格という上位概念から矯正治療を考える』
ランパセラピーの独自性はここに集約されます。ただ、それが医療側の自己満足と優越感であってはなりません。患者様にとって「矯正治療とは何なのか?」の原点が、この治療にはあります。
歯並びが悪くなる原因となる骨格の劣成長は、気道や鼻腔を狭くします。もちろん個人差はありますが、自覚症状の有無に関わらず、大多数の子どもたちは、常に酸素不足のリスクに晒されています。
だから矯正治療を通じた呼吸の改善による、「学力・脳力の向上」という発信が成り立ちます。骨格へのアプローチによる「根本治療」という発信も、その重大性から訴求されています。
ならば、治療では「気道や鼻腔の通気性」の検証は行われているはずですが、症例写真には歯並びばかりが並びます。なぜなのでしょうか?
※気道容積・鼻副鼻腔容積の変化イメージ
口呼吸より鼻呼吸の方がいい理由で、鼻腔のフィルター機能(鼻毛や粘膜がウィルス等をブロックする)、加湿・加温機能(吸った空気の湿度と温度を調整する)。これらは、よく知られています。
実は酸素摂取効率の差:鼻呼吸は「約10〜20%」高い
多くの研究(Swift氏らの研究など)において、鼻呼吸は口呼吸に比べて、動脈血中の酸素分圧を約10〜20%上昇させることが示されています。
鼻呼吸と口呼吸の「酸素摂取効率」に関するデータには、主に一酸化窒素の有無と、肺でのガス交換効率(気道抵抗)という2つの側面から明確な差を示す研究があります。
- 「一酸化窒素(NO)」
鼻呼吸が、酸素摂取に有利な最大の理由は、副鼻腔で産生される一酸化窒素にあります。
メカニズム:鼻から息を吸うと、副鼻腔で発生した一酸化窒素が肺へ運ばれます。一酸化窒素には血管拡張作用があるので、肺の毛細血管が広がり、酸素が血液中へ移動する効率(ガス交換効率)が向上します。
口から吸った空気には一酸化窒素が含まれないため、肺の血管が十分に広がらず、同じ量の空気を吸い込んでも、血液に取り込まれる酸素量は少なくなります。
- 「気道抵抗」
鼻腔は口よりも狭いため、呼吸の際に適度な抵抗が生まれます。これが実は重要です。
メカニズム:抵抗があることで、呼気(吐く息)のスピードが抑えられ、肺の中に空気が留まる時間が長くなります。これにより、肺胞で酸素を吸収する時間が確保されます。
口呼吸では抵抗が少なすぎるため、空気の出し入れが早くなり、「浅い呼吸」になりがちです。結果として、肺の下部まで空気が届かず、酸素摂取効率が低下します。
一生懸命に空気を吸っているのに、身体が酸欠…そんな矛盾が「口呼吸」では起こっています。鼻を通ることで初めて、効率よく酸素が全身へ届きます。そして、ランパセラピーでは、鼻副鼻腔や気道の物理的な容積を拡大します。
脳や身体の成長には酸素が不可欠。そして正しい口腔域の発達には、舌が上顎についた状態(鼻呼吸)が不可欠です。本当に人間の仕組みってよくできています。それがヒトのDNAに刻まれた進化の歴史なんですね。鼻呼吸の方がいいと教えてくれています。
顎骨
上の歯が生えている骨が「上顎骨」、下の歯が生えている骨が「下顎骨」です。そして、上顎骨は鼻にも関わる骨です。
歯並びが悪くなる原因が、骨格にあるならば、歯並びにだけ「何かが起きる…」って、逆に不自然な気がしませんか。
中顔面の下方成長
中顔面は、「上顎についた舌」の働きによって、前上方(赤矢印)へ成長するのが健全なかたちです。これは少々端的にいうと、顔が立体的になる方向です。
何らかの理由によって、「上顎に舌がつかない(口呼吸)」と、支えを失った中顔面は、重力の影響によって、その成長方向は下方へ向かいます。
この下方成長の影響によって、骨格に歪みが生じ、鼻副鼻腔を狭くします。一方で、下がった舌と下顎は、気道を狭くすることに繋がります。
歯並びの形成
上顎のイラストです。歯並びを形成するポイントの一つが、イラストにある「舌圧」と「頬圧・唇圧」のバランスです。
口呼吸は、この中の舌圧がなくなる状態になりますので、外から内へと向かう力が優位となります。
歯並びがよいことのメリット?
歯並びが悪くなることには原因がある。しかもそれって、必ずしも全部が全部、どうしようもないことではなかったとなると、矯正治療のメリットって一体何なのでしょう。
理想をいえば、矯正治療などは本来必要なはずではなかった。少なくともその負担は軽かったかもしれない。
でも、姿勢の悪さ、口呼吸‥‥それらをどこか軽視してしまった。それらが、骨格の劣成長の一因になっています。
矯正治療をメリットから考えるっておかしいんです。本来はそれぞれが持っていたであろう健康資産が、いつの間にか矯正治療によって得られるメリットと変換されています。
矯正治療とは、これまでの時間の中で失ってしまった何かを取り戻し、未来へと繋げる治療なんです。
そしてランパセラピーから取り戻せるものと、従来の矯正治療のそれは、イコールではありません。
歯並びが悪い野生動物って見たことがありますか?もちろん、そのような個体が全く存在しないという話ではありません。
ただ、不正咬合という異常が圧倒的に多い動物が「人間」です。
単純比較ができないほど、野生動物と人間の生活環境は異なります。ですが、歯並びが悪くなる原因のほとんどは、生活環境による骨格の成長の問題です。野生動物に歯並びが悪い個体が見当たらない理由の一つに、「野生動物では鼻呼吸が徹底されている」ことがあるそうです。
お子様の歯並びが心配になり、歯科へ伺っても「様子見」と判断されることが本当に多い。それは「歯」を見ているから。だから、経過を見ましょうということなんですね。ただ、顎の成長とは日々の生活習慣の話です。鼻呼吸の習慣がなければ、顎の正しい成長はないんです。
ですが、親御様がお子様の歯並びを心配になったということは、少なからず口呼吸の存在がある。
なので、結局は歯並びが悪くなる。しかし骨格への介入は既存の矯正歯科では大変難しい。だから「抜歯」です。大事なことが置き去りになっています。
あれ?顎の成長という原因は?
お子様の骨格の成長は、現在進行形です。そして、顎の成長には呼吸が関わっています。様子見はリスクでしかありません。
RAMPAで前上方へ
下方へ向かうことになった成長の結果が、顎骨の歪みに繋がります。
これに対して、RAMPAのシステムから、その成長方向を前上方へと変化させ、歪みの解消を目指します。
この変化によって、狭くなった鼻腔や副鼻腔、気道、顎に対して「拡がる」という効果を見込むことができます。本来は「前上方」へ成長するはずだったのです。
「前方」でも「前下方」でもありません。
下顎はどうなる?
舌が上顎につかないことによって、下顎にもイラスト右の赤矢印のような影響が現れます。結果、下顎の歯並びにも影響がでてきます。
イラスト右上の赤矢印では、顔が縦に伸びるイメージもできますね。
イラスト左の青矢印は、RAMPAによる改善効果とお考えいただいても大きな支障はありません。ただ、中顔面(上顎)が上がらなければ、下顎は上がりません。
例えば、RAMPAによる受け口からの変化
※RAMPAによる骨格の変化のイメージとしてCG動画はご覧ください。受け口に対して、下の顎を引っ込めるという動きはしていません。不正咬合の原因のほとんどは上下の顎の劣成長であって、過成長ではありません。舌骨の位置の変化にも注目してみてください。
ランパセラピーによるメリット
ほとんどの不正咬合の根本原因は、
上下顎の劣成長
小児の矯正治療を、骨格から考えるRAMPAでは、子どもの抜歯は「必要不必要の議論」ではなく、「ありえない」ものです。
メリット・デメリットの判断ができる大人ならばともかく、小児の矯正における抜歯とは、骨格の問題の可能性に目を瞑るという子どもの人生に関わる判断を、第三者である歯科医師がするということです。親御様はそれを信じます。
多くの審美矯正では、俯瞰で骨格は見ていません。そしてその影響も考慮から外れている。考慮に入っていたら、抜歯の判断なんて責任が重すぎます。
子どもの骨格の正しい成長を疎かにし、抜歯を「やむなし」とするほど、審美とは大切なものでしょうか?何かを犠牲にしてはいないでしょうか?
骨格の正しい成長とは、歯のためだけの話ではありません。土台さえ正しく成長できれば、歯とは自然と並ぶようにできています。
矯正治療を受けた方の、約6割が抜歯を経験しているともいいます。従来の矯正治療に「抜歯の懸念が付いて回る」ということは、それらでは、「骨格の劣成長に対する根本的対処」に限界があることを示しています。不正咬合とは、歯の生え方ではなく、骨格の成長の問題なんです。
当院にマウスピース矯正の知見はありませんが、ある有名なマウスピース矯正の報告ですと、初期の計画だけで完全に治療(歯列矯正)が完了する確率精度は50%程度だそうです。そもそも矯正治療にかかる費用は高額ですが、医療費控除などの制度もあります。
ランパセラピーが費用負担の大きい矯正治療であるのは承知しておりますが、お子様の将来、ご家庭の選択肢として考えられてみてください。
※詳細は必ずご自身でご確認ください。責任は負いかねます。
治療法とクリニックの選択は、矯正治療の入り口であり、最も大切なことです。必ずご納得ができるまでリサーチをされてください。当院から精一杯お伝えさせていただくならば、「ランパセラピーが必要」と感じられるお子様は少なくありません。
まずは矯正相談へ足を運ぶことから、お子様の未来は動き始めます。矯正相談にてご理解をいただけましたら、治療前の検査へと進みます。
RAMPAの特徴は、骨格の移動量と効果範囲です。最終手段と思われる外科矯正でも、実は動かせる骨格は最大でも5mm程度です。単純比較こそできませんが、RAMPAではそれを上回ることができる可能性があります。検査項目は骨格への介入として必要な検査ですのでご理解ください。
資料取り
資料取りでの主な検査項目
- 鼻副鼻腔容積・気道容積計測=呼吸時の通気性
- ANSとPNSの距離計測=口蓋のひずみ
- S-Nの距離計測(脳頭蓋底のセラ点とナジオン点の距離 ※この距離が短いほど受け口傾向です)
- ゴニアルアングル計測=下顎のひずみ
- 顔の左右差・頭蓋骨の形状確認
- 頭位・舌位・頚椎の形状確認
- 歯の萌出スペース確認
- 睡眠時無呼吸AHI計測・鼻腔通気度計測
- 3Dによる顔貌と口腔内撮影など
当院はこういうところを見ています。これらの診断と評価こそがランパセラピーの核心です。
主な使用機材:CT・セファロ・パントモ・レイフェイス・口腔内スキャナー
気道容積
鼻腔容積
歯列
治療計画とRAMPAの装置
使用する装置、治療の過程と期間などは、すべてお子様ごとに異なります。骨格の状態は、お子様それぞれです。当然ながら、治療の進捗イメージもすべて異なります。
実際の治療開始は、矯正相談・資料取りを経て、治療の意思確認をいただいてから、2週間から1ヶ月後になります。その間に装置の製作を行います。
大変そうだなと思われますよね。否定はできません。
まず歯とは直接骨に繋がっていません。歯列にアプローチする治療が、骨格に作用することはありません。ここでまず、矯正治療の方向性と目的が分かれます。
そして骨格に作用させるには、矯正装置による力か、もしくは舌による力となります。ここのカテゴリが「根本治療」を訴求する矯正治療の枠です。
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他の矯正治療に関する踏み込んだ言及は、制約上、多くはお伝えできませんが、矯正相談ではお話しができます。情報収集で結構です。ぜひ、いらっしゃってください。
RAMPAの装置とご家庭の努力で、「ここまでやって骨格はやっと変わる」。これを覚えておいてください。他の矯正治療の方が負担も少なく、十分な結果をお届けできるのならば、私たちがあえて、このような大変な治療を患者様にお願いする意味はないんです。
他の使用装置例
治療の進捗によっては、3回目以降のRAMPAが必要になる場合があります。骨格の変化を最大限期待するためには、装置装着の「時間」が最重要事項です。お約束をきちんと守られたとしても、初期状態や成長によっては、3回目以降が必要になることは少なくありません。ましてやお約束を守れないとなると、無用に治療期間が伸びてしまうだけですのでご協力をお願いします。
MFT(口腔筋機能療法)
「舌先をスポットにつけ、舌を上顎の正しい位置に置く」が、MFTの基本です。
ただ、舌先がスポットにつく正しい位置といっても、そのスポット自体が頭蓋骨の中で正しい位置でしょうか?
そもそも、上顎は下がっていないでしょうか。上顎が下がるということは下顎も下がり、「舌の正しい位置」といっても難易度が上がります。MFTは、舌の筋力不足には効果的ですが、下がってしまっている上顎自体を上げることはできません。
正しい骨格の上で行ってこそ、MFTはその価値を発揮します。それは審美的な歯列矯正も同様です。当院のMFTは、ランパセラピーの補助的位置付けとして行なってます。
お子様のために、毎日一生懸命に「あいうべ体操」や「MFT」を頑張られている親御様も多いと思います。お子様の「口呼吸」をどうにかしたい‥‥その努力は素晴らしいです。
ですが、なかなか結果に結びつかないご家庭もあると思います。
まず、それらの治療開始時に、骨格や気道の状態のご説明はいただきましたか?原因を理解し、「何をどう改善するのか?」の目的は明確になっていますか?
仮に骨格に問題がある場合、「お口周りの機能訓練」や「生活習慣改善」といったソフトウェアへの対処では、骨格への実効力までは困難です。対抗しなくてはならないのは、ヒトの身体に24時間かかり続ける力、「重力」なんです。
ランパセラピーの目的、「中顔面の上前方への成長誘導」は、他のいかなる手段でも大変難しい。「健全な成長」まで追求するならば、この上前方というベクトルは必要条件です。
つまり、「傾いてしまった家は、柱から建て直さなくてはいけない」ということ。
代替手段として、唯一とも思えるのが「舌」による誘導力ですが、そのためには鼻呼吸の徹底が必要条件です。
ですが、この骨格の問題には「鼻腔の狭小化」という「鼻呼吸最大の壁」が存在します。そう、それ以前の状態でなくては「舌の誘導力」、つまり「あいうべ体操」も「MFT」も非現実的です。
骨格の問題(鼻腔の狭小化)がある中での鼻呼吸では「息苦しい」のですから。
下がってしまった中顔面に対し、RAMPAの装置で長時間、強制的に力を加えられて、やっと骨格は上前方へ成長方向を変化させます。骨格の変化なんてそう難しくないのであれば、RAMPAがこんなに大変なはずはないんです。骨格に変化が起きてしまった結果で、口呼吸になっている。だから「口呼吸を鼻呼吸に変える」って難しいんですね。MFTが活躍するのはここではありません。
中顔面の下方成長とは骨格の問題。これを医療として、そしてより健全的に改善するとなれば、私たちには「中顔面を上げる」以外の選択肢はありません。外科矯正とてリスクと限界があります。歯並びだってもちろん大切。ただ矯正治療、そこには生命の根幹、「呼吸」が関わります。
治療の優劣ではなく、これは治療の役割と選択肢。装置を使用する矯正治療で「中顔面を上前方に上げること」が可能なのがランパセラピーです。
この役割を「舌」に求めるMFTですが、劣成長の骨格に実効的に作用させることはまず現実的ではありません。正しい骨格の上で行ってこそ、MFTはその価値を発揮します。
親御様の努力が実を結ばないのは、「努力不足」ではありません。しかし、その努力を向ける先がずれているのかもしれない。原因は「骨格」というハードウェアにあるかもしれないのです。
ほとんどの矯正治療では装置を使い、歯列や骨格に力をかけて矯正していきますが、実は矯正装置によってかける力よりも、はるかに大きい力で、「舌」は歯列や骨格に力をかけています。裏を返せば、舌が正しい位置にある・ないって、思いの外、影響が大きいはずです。
ホントは舌やその周りの筋肉が、何よりの矯正装置。同時に舌は、歯並びの域を超えた役割も担っています。ということはつまり、舌が正しい位置にないことは、骨格の正しいとはいえない成長を導き、それが何らかの悪影響として現れる可能性が高い。その代表が歯並びや呼吸の不具合となります。
「MFT」とは本来、予防的意義として最上位概念にある治療なんです。「予防」こそが、MFTが活躍する場面です。
歯列調整に使用する装置
私たちの大切な考え
当院のランパセラピーでは、あくまで土台を整えた中での自然な歯並びをゴールとし、歯列を調整していきます。最終的にワイヤー(ブラケット)やマウスピースを使用する歯列矯正は計画にはありません。大変なご負担と努力で積み上げた治療結果である「せっかく上げた上顎」を、ワイヤー等の使用によって、再び下げてしまう可能性があるからです。
必ず下がるとは申しません。当院でもそのリスクをご説明した上で「やむなく」ワイヤーを使用することもあります。
ただ、ご家庭とお子様のこれまでの努力を考えた場合、当院にはそれらの積極的な使用の判断はできません。例え、それらの使用をしなくても、一歯科医師、そして一母親としても十分にきれいな歯並びだと当院は考えます。
ランパセラピーによる効果
お忘れにならないでください。ランパセラピーの主目的は「呼吸機能の改善」です。正しくない成長をしてしまった「上下顎の劣成長」とは、思いの外、影響が大きいことはお感じになられたかと思います。歯並びの問題はその一部です。
当院では必要に応じて、鼻腔通気度や睡眠時無呼吸の検査も行い、RAMPAの効果の最大限をお届けできるように最善の努力を尽くします。当院のランパセラピーでは、これだけのことが治療の過程で行われています。骨格の改善とはこれだけ大変なこと。
逆に言えば、もしRAMPAが必要な段階にあるのならば、骨格の改善とは、子どもたちのこの先の人生に多くのことをもたらしてくれるものかもしれません。
骨格の劣成長とは、たまたまではなくて、そう成長してしまったということです。その治療がお手軽なはずはないんです。それでもきっと、先延ばしにした苦労の方が大変です。
本格的にRAMPAが必要になってしまう前に、お子様の様子を観察されてください。
ランパセラピーを専門で扱う者としての想い
クリニックの選び方
ランパセラピーなら「こどもと女性の歯科クリニック」と選んでいただけるように、当院が定義するランパセラピーの基準をお伝えします。
- 治療の主目的:呼吸機能の改善と骨格の健全化
- 診断根拠:CT等による鼻腔・気道・骨格等の画像及び数値解析
- 評価指標:気道容積・鼻腔容積の数値変化、骨格変化の数値解析、舌骨の位置や姿勢の改善評価等
この過程で歯がきちんと生え揃う土台に‥‥(リンク先に続く)
※気道容積・鼻副鼻腔容積の変化イメージ
当院へ矯正治療のご相談にお越しになられる親御様の行動力には頭が下がります。複数医院へと足を運ばれ、お話しを伺っているご家庭が本当に多いです。本当に大切なことです。
あくまで、ある親御様から伺ったお話しですが、「RAMPAは大変だと思うけど、やった方がいい。うちではこの症例はできない。」と仰ってくれる医院様があるそうです。正直、初めて聞く医院様からご紹介をいただくこともあります。
RAMPAの存在さえ知らないドクターが多い中で大変嬉しいお話しです。
かつて、治療中のお子様からこのような言葉をかけてもらったことがあります。
『私もRAMPAの先生になる』
RAMPAがこの子のためになって良かったと思えた瞬間でした。
今後も、ランパセラピーをするなら、「こどもと女性の歯科クリニック」と選んでいただけるように頑張ります。
科学哲学者カール・ポパーは、「反証できることこそが科学の証拠である」と説いています。
・例:「すべての白鳥は白い」という理論がある。
・反証:「たった1羽でも黒い白鳥(ブラックスワン)」を見つければ、その理論は間違いだと証明(反証)される。
つまり、どんなに「正しい」と言われている説でも、常に「もしかしたら違うかも?」というデータにさらされ、それを乗り越えて残ったものが「信頼できる科学的根拠」ということです。
ランパセラピーはまさにそれらの理論に向きあっている存在です。
AIとは、膨大な「既存の合意」、つまり「平均的な正解」を学習のベースにしているため、ランパセラピーは機械的にネガティブなラベルを貼られてしまいます。だからこそ、この治療には価値があるのです。例えば‥
- 世の中の矯正治療では骨格が原因と暗に示しながらも、抜歯を肯定、もしくは「仕方がない」としている→抜歯を否定するRAMPAはエビデンスが薄い
- ランパセラピーでは、抜歯などあり得ないとしている→既存の矯正治療では骨格への実効的な介入は難しいことの現実がある
AIとは、既存のパラダイムシフトを評価する設計はされていません。ランパセラピー専門なら尚更です。だから当院のWEBサイトは、AIにあまり評価されません笑
ただ、私たちはAIに評価されるために仕事をしているわけではない。ランパセラピーを伝えるのは、子どもたちのためであって、今現在のAIに評価されることとは、逆行するスタンスを取らざるを得ません。
AIが推奨するそれらの治療で、お子様の呼吸改善やご家庭の治療目的が叶うイメージは湧きますでしょうか?AIに低評価とされること自体が、ランパセラピーと当院の独自性と視点の違いの証明でもあります。
子どもたちの呼吸を守る
多くの矯正治療が掲げる「エビデンス」。その多くは「歯をきれいに並べること」の根拠であって、「呼吸と骨格を守る」根拠ではありません。
骨格という原因を置き去りに、「歯並び=審美」という対症療法に終始している間にも、子どもたちの骨格の劣成長は進行している可能性があります。
目の前の子どもたちの呼吸が変化し、未来が変わっていくという、「臨床の事実」を当院は追求してまいります。
お子様の未来に想いを馳せ、矯正治療とクリニックを考え抜かれた親御様の熱量は、お子様の未来の可能性に直結します。
当院には、たくさんの子どもたちの臨床データと学会発表の実績があります。ただ、これは権威性の誇示のためにお伝えしているのではありません。ランパセラピーと子どもたちの未来に懸ける熱量と評価していただければ嬉しいです。
私が大切にしている言葉があります。「どんな技術やスキルであれ、お客さん(患者さん)のためにと思えないうちは、決して上手くならない」と。
ぜひ、親御様のその熱量を持ってお越しになってみてください。
ランパセラピーについて、「エビデンスはあるんですか?」とご質問を受けることがあります。親御様は心配なのでしょう。それはそうです。
一方、SNSなどの発信では、安易に「エビデンス」という言葉が使われている印象を受けます。まず、エビデンスには「レベル」があります。おそらくそれらまで知らずに使っている。だから「安易に」という印象を受けてしまいます。
エビデンスレベル
- メタ分析 :複数の信頼できる論文を統合・分析したもの。
- ランダム化比較試験(RCT):患者をランダムに2群に分け、治療の有無で結果を比較した統計学的な試験。
- コホート研究:特定の集団(例:口呼吸の子)を長期間追跡し、要因と結果の関連を調べる。
- 症例対照研究:すでに結果が出ている人を過去にさかのぼって比較研究する。
- 症例報告:実際の患者さんの治療経過や臨床報告。
- 専門家の意見 :権威のある先生の見解や基礎研究。
多くの人のエビデンスは、おそらく「レベル1」を指しています。
「レベル1」であっても、それは統計学的な平均値であって、「100人のうち100人全てに効果がある」というような「絶対」ではありません。例えば「100人のうち70人には効果がある」という統計です。つまり、残りの30人には「レベル1」は無意味ということになります。
率直に言います。ランパセラピーに「レベル1」のエビデンスまではありません。そうなるべく積み重ねている過程にあります。
全ての革新的な治療は、まず「レベル6」の、ある一人の閃きから始まります。30年ほど前の三谷先生の閃きと努力がそれです。研究に注力したとしても、それが「レベル1」まで昇華するには数十年かかります。
ただ、数十年後の「レベル1」は、「今、呼吸に悩んでいる子ども」にとっては何の救いにもなりません。
三谷先生ご自身も仰っていますが、「私たちは研究者ではなく、臨床家」です。目の前の子どもたちを「どうにかできないか?」が全ての根本にある想いです。「レベル1」になるまで、子どもの成長は待ってはくれません。
私たちは「100人」という統計・平均値を追う議論よりも、目の前の「100通り」の子どもたちのために仕事をしています。
ランパセラピーが、目の前の代わりのきかない一人ひとりの子どもたちの人生の土台になれば、それは何よりの喜びです。
ランパセラピーに画一的な統計データが不足しているのは事実ですが、ランパセラピーを明確に否定できるエビデンスがないのも現実です。その代わり、当院には数百症例を超える「個別化された臨床的エビデンス」があります。既存の矯正治療の常識を乗り越え、生き残ることができる科学的根拠であるようにランパセラピーは歩んでいます。
そして大切なこと。EBM(エビデンスに基づく医療)について。
EBMの提唱者サケット博士は、エビデンスに基づく医療とは、以下の三要素の統合と定義しているそうです。
- 外部エビデンス(研究結果・論文など)
- 医療者の臨床技能(経験・技術・専門性など)
- 患者の意向と価値観
統計や研究は、臨床を助けるものであって、それらは患者さんのためにあると理解しています。
ともすれば「エビデンスは?」との問いかけは、臨床と患者さんを軽視した発言になりかねません。革新的な医療に対し、「レベル1」のエビデンスがないからと否定をするのは、EBMの理念にも反した「エビデンスという言葉の誤用」になってしまいます。
当サイトを一言で
よくこの膨大な量をここまで読み進められたと思います。それはそのまま親御様のお子様に対する想いです。
ランパセラピーを難しく考える必要はありません。既存の矯正治療の「歯を並べるスペースを作る」ではなく、「空気の通り道を拡げる過程で、歯が並ぶスペースも作ることができる」のがランパセラピーです。
ただ、一見普通に生活している子どもたちの歯並びの悪さの原因には、骨格の劣成長、つまり呼吸機能の不具合からくる酸素不足の可能性が潜んでいることを知っていただきたいのです。そして、その骨格の劣成長は、必ずしも「仕方がない」ではありません。
ランパセラピーは矯正治療の一手段。当院はそれを専門に扱う一医院。ここまでお読みになられて、いかがお感じになられましたか?
骨格の成長は待ってはくれません。様子見はリスクである可能性の方が高いです。
それでもやっぱり、費用面も含めたランパセラピーのご負担は申し訳ないくらい大きいです。致し方ないこととはいえ、これらはランパセラピー最大のデメリット。ぜひ、普段の生活から姿勢や呼吸を気を付けられてください。
院長:岡井有子
所属学会
- 日本小児歯科学会
- 日本小児耳鼻咽喉科学会
- 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会
- 日本ダウン症学会
所属研究会
- RAMPA研究会
- 歯科保健医療国際協力協議会
- 赤ちゃん歯科ネットワーク
当院は、ランパセラピーが矯正治療の一手段に収まるものとは考えていません。むしろ、矯正治療から巣立つ時期がいずれ訪れると考えています。「呼吸」とは、審美よりも優先されるべきもの。副産物と言っている歯並びだって、私は十分に自然できれいだと思います。
RAMPAの可能性に向けて、韓国の工学博士やイギリスのエンジニアも参加する有志による「矯正治療の枠組みから巣立つ」ための研究チーム「CLAVIO:クラヴィオ(仮)」を発足し、学会発表にも注力しています。
矯正から巣立つ、私たちのランパセラピーの未来図は動き始めています。
・European Conference on Dentistry and Oral Health パリ
1. クラスIの前方部叢生と喘息および慢性副鼻腔炎を有する患者に対するRAMPA療法の症例研究:CT画像評価
2. RAMPA療法によるアントレー・ビクスラー症候群およびダウン症候群患者の上気道容積の増加
・MENA Congress for Rare Diseases アブダビ
1. RAMPA療法を用いたダウン症候群患者の治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
2. RAMPA療法を用いたアーノルド・キアリ奇形患者の治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会
1. RAMPA療法を受けたダウン症候群児の呼吸症状の改善
・DownSyndrome ダラス
1. RAMPA療法を用いたダウン症候群患者の非外科的治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
2. RAMPA療法による希少疾患患者の呼吸器症状の改善
・CMBBE バルセロナ
1. RAMPA療法を用いたアーノルド・キアリ奇形患者の非外科的治療:頭蓋顎顔面成長誘導法
2. RAMPA療法によるアントレー・ビクスラー症候群の小児の呼吸器症状の改善
・日本鼻科学会
1. 非外科的RAMPA療法による患者の気道容積増加に関する統計分析
2. RAMPA療法による鼻閉患者の気道容積増加に関する統計分析
・RAMPA療法が鼻腔および副鼻腔の体積評価に及ぼす影響:副鼻腔の透過性が良好な患者と不透過(混濁)した患者における比較統計解析
Yasushi Mitani , Yuko Okai-Kojima , Mohammad Moshfeghi , Morio Tonogi , Shouhei Ogisawa , and Bumkyoo Choi:Oral2026, 6(1), 8
・RAMPA療法が鼻腔拡大および副鼻腔排泄に及ぼす影響:流体力学解析、CAEシミュレーション、および症例報告
Mohammad Moshfeghi, Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima and Bumkyoo Choi:Biomimetics2026,11,5
・RAMPA療法:上顎骨の前上方牽引における縫合剛性の影響;有限要素解析(FEA)による検討
Mohammad Moshfeghi, Yasushi Mitani, Yuko Okai-Kojima, Bumkyoo Choi and Peiman Emamy:Oral 2025,5,74
・症例報告:RAMPAと新規ハイブリッド口腔内装置を併用した上顎口蓋複合体の顎整形外科的治療
Yasushi Mitani, Mohammad Moshfeghi, Noriyuki Kumamoto, Takahisa Shimazaki, Yuko Okai-Kojima, Morio Tonogi, Shouhei Ogisawa, Bumkyoo Choi
私たちは医療は提供できても、それを社会に伝えることは不得手です。多くのクリニックはWEB制作会社や広告会社の力を借りて、その認知に努めています。当院もそうです。
しかし、本当に影響力を持つのは皆様の力。これからこの治療を広げていくために、できるならばそのお力をお借りしたいと思っています。
口呼吸のリスク、鼻呼吸の重要性、このような時代だからこそ、悩まれる親御様と子どもたちが増えています。願わくば、これからランパセラピーを始められるならば、皆様の頑張りとデータは、次の子どもたちの力となります。治療へのご理解と積極的な関わりをよろしくお願いいたします。
歯並びが悪くなる原因の裏には子どもたちの未来に影を落とす存在の可能性があります。その可能性を、過度に経営思考によった「声の大きさ」に飲み込まれたくはありません。毎日のように、患者様不在の「集患セミナー・経営ノウハウ」のようなDMが届きます。
大きな声では言いませんが、当院のスタンスは同業者からは煙たがられます。横のつながり、同業者への配慮ももちろん大事なこと。しかし、最優先すべきは子どもたちの未来、患者様の利益です。それらを託す矯正治療、クリニック、どうか納得のご判断をされてください。歯科医院はコンビニより多いとよく揶揄されますが、信頼のおける医院様は必ずいます。私たちもご期待に応えられるよう努力してまいります。これまでのお伝えは当院の覚悟の裏側でもあります。矯正治療とは「医療」であることをご理解してください。
多くの悩まれる子どもたちのため、この治療の認知には皆様の力が必要です。無論、それに値する治療であるように当院のランパセラピーは前へ進んでまいります。
よくあるご質問
例え一時的であっても、ご家庭にとってはご不安になる部分が、ランパセラピーでは治療の過程で生じます。装置や治療の都合上、ご容赦いただきたいことではありますが、ご家庭にとっては大切な部分ですのでお伝えいたします。
従来の矯正装置(ブラケットとワイヤー)のような、歯を動かす際のズキズキした痛みはRAMPA装置では生じません。外付け装置のパフが当たるところ(頬、頭頂部、後頭部)に、赤みやしめつけを生じることがありますが、その都度、調整していきますのでお手数ですがご連絡ください。
食事の際は、外付け装置は外してください。装置をつけて、数日は話しにくかったり、食べにくかったりする場合がありますが、段々と慣れてきます。慣れていないうちはやわらかいもの・小さく切ったものを召し上がってください。慣れてきたら、通常の食事に切り替えていただいて構いません。
ガムを食べることはおやめください。装置にくっついてとれなくなります。万一、ガムを食べてしまった場合は、チョコを食べて、ガムをとかしてください。そのほかに飲食の制限はありません。お子様の好きなものを食べさせてあげてください。
ネジを1回拡大する毎に0.06㎜づつ開いていき、6㎜まで広がったらゴールです。6÷0.06=100日(約3か月)が1クール終了の目安になりますが、あくまでこれは毎日の装着時間を守り、毎日拡大ができた場合の計算です。この計算式を目安として考え、少しでも長い時間、RAMPA装置が装着できるように頑張っていきましょう。
お子様ごとに個人差がありますので、一概にはいえません。大切なのは、装置をつけられている「時間と期間」です。
お子様の様子を見ながら、調節していただいて構いません。慣れてきたら、濃度を濃くしていただけると、洗浄効果は高まります。
クリニックで、拡大チェックは毎回行っておりますのでご安心ください。1回の拡大で、0.06㎜しか拡大しないので、最初のうちはきちんと拡大できているかが分かりにくいかもしれません。不安でしたら拡大方法を一緒に確認いたしますのでお声がけください。
頭の後ろにバンドを巻いて、ずれにくくしています。
痛みの感じ方には個人差がありますが、痛みが強い場合には無理に拡大しなくても大丈夫です。少しお休みいただいて、大丈夫になったらまた拡大してください。
想定されている治療の一環ですのでご安心ください。上あごの骨格が広がっている証です。骨格を整えた後に、歯列を整えていきます。
なるべく負担の少ないように装置の調整を行っていきますが、外付け装置の支点となる箇所ですので、ある程度はご容赦ください。装置をつける際、優肌絆という医療用テープを頬に貼りお肌を保護していただく、皮膚科で塗り薬(ヘパリンスプレー)を出してもらうなどが有効です。
どうしても外付け装置のパフの部分が擦れることにより、頭頂部、後頭部の髪の毛が一時的にうすくなる事があります。装置の調整も行いますが、気になる方はしばらく装置の装着をお休みしてください。皮膚科で処方されるステロイドを塗っていただくと回復します。水泳帽をかぶったり、ハンカチを当てたりしてから、外付け装置をつける工夫をされている親御様もいらっしゃいます。
個人差がありますが、お口周りの筋力が弱いとお口が開いてしまう場合があります。治療が終われば、お口は閉じるようになります。必要なお子様には、お口周りの筋肉のトレーニングも並行して行っていきます。
想定されている治療の一環ですのでご安心ください。上あごの骨格が広がっている証です。骨格を整えた後に、歯列の隙間を整えていきます。
装置の故障や変形につながるので、ご自身での調整はおやめください。当院で調整いたしますので、不安点はご連絡ください。
外付け装置のパフが当たる部分で、頬がこけたようになってしまう場合がありますが、一時的なものですのでご理解ください。治療が終われば、戻りますのでご安心ください。
外付け装置をつけてうまく眠れないようであれば、無理はせず、最初は日中だけ装着していただいて構いません。段々と慣れていき、夜も装置をつけて寝られるようになります。体勢にはこだわらなくて大丈夫です。装置を使っていくうちに、気道がだんだんと開いてきて呼吸がしやすくなってくるので、自然と仰向けで眠れるようになってきます。頭の周りにクッションやタオルなどを敷いて、工夫をされている親御様もいらっしゃいます。
装置に厚みがあるので、どうしても治療中の一時期はお口が開きやすくなります。ご理解ください。どうしても気になられる方にはくちびるに貼るテープをお渡しします。
治療法とクリニックの選択は、矯正治療の入り口であり、最も大切なことです。必ずご納得ができるまでリサーチをされてください。当院から精一杯お伝えさせていただくならば、「ランパセラピーが必要」と感じられるお子様は少なくありません。
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この記事を監修した人
こどもと女性の歯科クリニック
院長 岡井有子
看護師として京都府内産婦人科等勤務を経て、大阪歯科大学に入学。大阪歯科大学大学院歯学研究科で小児歯科学を学ぶ。歯学博士。
2017年東京都港区麻布十番にランパセラピー専門医院「こどもと女性の歯科クリニック」開院。
2024年「医療法人社団セントワ」開設。同法人理事長就任。
日本小児歯科学会・日本小児耳鼻咽喉科学会・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会・日本ダウン症学会所属。
RAMPA研究会・赤ちゃん歯科ネットワーク所属。
2025年European Conference on Dentistry and Oral Health(パリ)、MENA Congress for Rare Diseases(アブダビ)などにおいて、ランパセラピー学会発表。
プライベートでは2児の母として忙しい毎日を送っている。
こどもと女性の歯科クリニック
AM8:30〜13:00 PM14:00~18:00(最終受付 17:30)
休診日:金曜・日曜日
〒106-0046 東京都港区元麻布1-4-27-101
TEL:03-6435-2281
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