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子供のいびきを「鼻づまり」のせいにしない|中顔面の発達不良が招く鼻腔狭窄と気道閉塞
なぜ「いびき」を歯科が話すのか?矯正治療で呼吸が取り戻せる理由|原因は「鼻」ではなく骨格の劣成長
なんで歯医者で鼻づまりのこと?いびきのこと?かもしれません。しかしその関連性から、歯科的見地からでも耳鼻科領域にアプローチができるまで歯科医療は進化しています。
当院でフォーカスしている鼻腔や気道の問題と歯列の問題は、上下の顎骨が深く関わります。RAMPAが、これらの骨格に直接アプローチすることを、頭蓋骨の構成からイメージできれば、「なんで?」がご理解いただけるはずです。
一般的な矯正治療とは、上下顎骨の歯が生えている限定的な領域へのアプローチです。
矯正治療「ランパセラピー」では、顎骨を中心とした骨格を整え直すことから歯列矯正をみています。既存の矯正治療のイメージからすれば、「大げさだな」ですよね。その先入観は、このサイト内ではしまってください。これらは既存の矯正法では対応が難しかったから、もしくは「矯正=審美」だから、大きく伝えられなかっただけのお話しです。
頭蓋骨とは、複数の骨から構成される骨の複合体です。そして、個体差こそあれ、生物として正しい設計図は遺伝子に刻まれています。歯並びが悪いことに、遺伝的要素がどれほど影響あるのかは分かりませんが、なんであれ、治療対象は遺伝子ではありません。直接的な原因が、今ある現実です。
例えば、歯並びが悪い原因として指摘される「顎が小さい」。これは生まれつきのサイズの問題ではないことはご理解ください。本質は、生活環境・生活習慣による「骨格の劣成長」です。つまり、上顎(中顔面)の正しい成長が叶わなかった。でもこれは上顎だけの問題にはならないことは明白です。骨の複合体として、頭蓋骨はあるのです。
「あっちが歪めば、こっちも歪みます」。
そこで歯列矯正、局所的に歯並びだけ整えても、骨格は変わりません。それどころか、処置によっては、他に悪影響が及ぶことだってありえます。複数の骨のバランスで身体は成り立っています。もしかしたら、数十年先の話なんて、ご本人でさえ考えていないかもしれない。「今がよければいいでは危うい」、これが当院の視点です。
親御様にお伝えしたいのはここです
「上顎(中顔面)の正しい成長が叶わなかった‥」、こうなる原因は「舌が上顎についていないこと」、つまり「口呼吸」です。そして、よくよく思い返してみてください。「顎が小さい」「出っ歯・受け口」「ガミースマイル」、原因は「骨格」とすでに言われています。ですが、既存の矯正歯科のやり方では、骨格への実効力は得られません。仕方がないとされてきたんです。だから、歯を並べるために「やむなく抜歯」です。
骨格性と分類されると、処置は外科矯正(手術)へと結論づけられます。もちろん、その存在意義を否定するものではありません。手術に意味のある患者様はいます。ですが、ランパセラピーによって、手術を回避できる患者様も必ずいます。
頭蓋骨を改めて見られてください。元々、ほとんどの人は、遺伝子によって正しい設計図は受け継がれています。しかし、生後の成長によって必ずしも正しい発達が得られなかった。だから、顎の骨格は歪み、歯並びが悪くなります。歯列の問題は、頭蓋骨全体の問題と捉え、俯瞰で見る必要があります。
呼吸器系・耳鼻系疾患にお悩みのお子様にとっても、手術適用とされたお子様にとっても、ランパセラピーは有効な手段となります。
費用を含めたご負担が、ご家庭にとって小さくはないことは十分に理解ができます。ただ、矯正治療をご検討中なのであれば、単純な価格比較ではなく、治療ごとの費用対効果を未来へのイメージからお考えください。これは私どもが判断するお話しではありませんが、RAMPAで結果を出されているご家庭からは「先生、もっといただいた方がいい」と半ば真剣なアドバイスをいただきます。費用の話はともかく、効果を実感されているからこその言葉なのだと感じています。
矯正治療から鼻腔や気道へアプローチ
いくつかの矯正治療の中には、鼻づまりやいびきといった症状の改善も見込めると記載されていることをご存じの方もいるかもしれません。ランパセラピーもその中の一つです。
「なぜ改善が見込めるのか?これらの矯正治療の違いは何なのか?」は知りたいことですよね。
そのためには、「何が鼻づまりやいびきの原因となっているのか?」を理解していただかなくてはなりません。
その前提が「本来あるべき健全な骨格であれば、それらは起こらない可能性が高い」になります。歯並びが悪くなることも同様です。
中顔面と呼ばれる領域(鼻廻りのあたり)の骨格の下方成長が、歯科・耳鼻科に関連する様々な問題の大きな要因になります。
歯並びの悪さに始まり、鼻づまりやいびきなど、これらの原因の多くがこの中顔面の発達の問題と考えられます。
そしてこの下方成長は、多くの場合、口呼吸により誘引されます。
結論からお伝えします。対処すべきはまず口呼吸です。
鼻づまりやいびきの原因
「鼻がつまっていれば口呼吸」は容易に想像できますが、大きな自覚があるほど鼻がつまっていなくても、舌骨の位置などの要因で口呼吸になる場合が多くあります。
日常化された口呼吸は、中顔面の下方成長を導きます。この下方成長によって中顔面の骨格に歪みが生じることで、鼻腔が狭くなり、鼻もつまりやすくなってしまうのです。
ここでのお話しで違和感を感じられた方はいらっしゃいますでしょうか?
- 鼻がつまっているから口呼吸
- 口呼吸は、中顔面の下方成長を導き、骨格を歪ませる
- その結果、鼻腔が狭くなり、鼻がつまりやすくなる
ちょっとおかしな話ですね。ここでの一連の流れに該当する場合、1番目の「鼻がつまっているから口呼吸」は当てはまりません。
大切なことがあります。ある程度の年齢になったお子様の口呼吸を気にされる親御様は多くいらっしゃいますが、赤ちゃん期の口呼吸から気にされる親御様は多くはいらっしゃいません。
「あっ…」と思われた方もいらっしゃいますでしょうか。以下がより適切な流れです。
- (赤ちゃん期からでも)口呼吸は、中顔面の下方成長を導き、骨格を歪ませる
- その結果、鼻腔が狭くなり、鼻がつまりやすくなる(気道も狭くなります)
- 口呼吸が気になるようになった時には、すでに鼻がつまりやすい状況になっていた
ここで当てはまるのが「鼻がつまっているから口呼吸」となります。では、なぜ赤ちゃんの口呼吸が起こるのかについては、別コラムにありますので後ほどご覧ください。鼻がつまっていないのに口呼吸になる原因があるのです。
さらに口呼吸では、必ず舌の位置が下がり、舌自体が気道を狭くさせます。これがいびきの大きな要因です。
そもそも鼻腔に問題があれば、口呼吸になるのは当然の話ですね。
2021年アメリカで、睡眠障害(いびきや睡眠時無呼吸)と学習障害や衝動的行動との、脳医学的な関連性に関する論文(概要記事)が発表されています。
抜粋:定期的にいびきをかく子供は、脳の構造変化がみられ、それが集中力の欠如、多動性、学校での学習障害など、いびきに関連する行動上の問題の原因となっている可能性がある。これはメリーランド大学医学部(UMSOM)の‥‥
実は、口呼吸は、身体としては「息苦しい」となります。
無意識的に気道を拡げようとした結果、「受け口」や「姿勢が悪くなる」という現象がみえてくる場合があります。
特に赤ちゃんは「何だか受け口っぽい…」が日常的な口呼吸のサインです。
鼻はつまってないのに、なぜか口呼吸。この気付きが大切です。
まとめると…
イラストの赤矢印は中顔面の健全な成長方向です。
- 口呼吸により舌の支えがなくなることで、中顔面は下方へ成長します。その結果、上顎骨に歪みが生じ、鼻副鼻腔を狭くさせます。
- 口呼吸により下がった舌が、気道を狭くさせます。
いずれも原因は「舌が上顎につかないこと」ですね。
日常的に舌が正しい位置にきちんとあれば、中顔面の骨格はより健全に近い成長をします。これが冒頭でお伝えした「本来あるべき健全な骨格であれば、それらは起こらない可能性が高い」の理由です。
鼻づまりやいびきの改善
親御様にとっては「これらを改善するにはどうしたらいいか?」が大切ですね。そしてこれは「口呼吸を鼻呼吸に変える」とほぼ同義です。舌が上顎についていたら、当然ですが口呼吸はできないですからね。
鼻づまりやいびきの改善を視野に入れた矯正治療では、お口まわりの筋肉を整えていくことなどを目標に、トレーニングや器具を併用したりして行う治療があります。機能的矯正ともいわれます。お口の修正が可能なうちに「機能を正して、舌をきちんと上顎につけましょう」との考えをもとに行われますが、これらには重症化の予防的な側面も強いです。
しかしです。骨格の問題が深刻となり、上顎に舌をつけるスペース自体がもう足りない、すでに鼻腔が狭くなり舌を上顎につけると鼻呼吸じゃ苦しいとなると、これらの問題を解決しないことには鼻呼吸は無理なお話しです。
当院はランパセラピー専門医院ですので、他の矯正治療の取り扱いがありません。他の矯正治療の効果に関しては、無責任にいえませんが、正しいとはいえない成長を重ね、すでに日常となってしまった「口呼吸を鼻呼吸に変える」ことは、そう簡単な道のりではありません。とはいえ、矯正装置で機械的に拡げることも、手術適用の外科矯正も仕方がないとは思えません。RAMPAという選択肢では、骨格を健全的に成長させられるのです。
耳鼻科領域に歯科的アプローチ
すでに鼻の問題が深刻であったならば、矯正治療の前に、まず耳鼻科を受診されてくださいとの記載も多いです。しかし耳鼻科へ行っても、骨格の問題であったならば先生だって困ります。
ランパセラピーでは、矯正装置の力を借りて、中顔面を上前方方向へ牽引することによって、その成長方向を変化させ、健全な骨格へと整えることで健全な口腔機能や呼吸機能を取り戻すことを目的としています。
この一文がそのまま「なぜ改善が見込めるのか?」、そして「他の矯正治療との違いは何なのか?」といえます。健全な骨格とは、中顔面が上前方へ成長した形です。その過程で必要な上前方方向への力のベクトルが得られるのが、RAMPAのメカニズムです。
骨格から矯正治療を考える。歯科的アプローチから全身領域へアプローチする。この概念が、当院のランパセラピーの独自性です。
※CT画像は10歳のお子様の治療前と約半年後の治療経過です。上顎が上方(実際は上前方)に成長変化しています。
ランパセラピーが、拡げたいところを機械的に拡げる治療ではないことはご理解いただけますでしょうか?鼻づまりやいびきだけではなく、これは歯並びに関しても同様です。
人の歴史、人類の進化に則って、身体を正しく成長させてあげることが、人が最も能力を発揮できる基本です。審美はその上での特権として考えられてください。審美治療とは、今が完成形で数十年後は保証しません。
ランパセラピーについてまだご存じなければ、ぜひ当サイトをご活用ください。
その上で、鼻づまりやいびきなどの改善が見込めるとされている他の矯正治療との違い、「理屈」を見比べてみてください。
お子様の鼻づまりやいびきは、ランパセラピーなら解決できるかもしれません。
最後になりましたが、土台である骨格が正しく成長できれば、歯は並んで生えてくるようになっています。人の遠い祖先では、きちんと歯は並んでいることが多いそうです。「進化」とは生物の摂理です。今さら、歯並びが悪い原因が、「遺伝」である理屈はありません。現代生活においては、歯並びが悪くなる要因が溢れているということになります。
顎の骨格の劣成長は、呼吸機能の低下から、脳や身体の酸素不足を招きます。ランパセラピーは他の矯正と何が違うのか?今まで悩んでいた小児矯正に関する疑問。ランパセラピーの中に、その答えが見つけられるかもしれません。
治療法とクリニックの選択は、矯正治療の入り口であり、最も大切なことです。必ずご納得ができるまでリサーチをされてください。当院から精一杯お伝えさせていただくならば、「ランパセラピーが必要」と感じられるお子様は少なくありません。
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この記事を監修した人
こどもと女性の歯科クリニック
院長 岡井有子
看護師として京都府内産婦人科等勤務を経て、大阪歯科大学に入学。大阪歯科大学大学院歯学研究科で小児歯科学を学ぶ。歯学博士。
2017年東京都港区麻布十番にランパセラピー専門医院「こどもと女性の歯科クリニック」開院。
2024年「医療法人社団セントワ」開設。同法人理事長就任。
日本小児歯科学会・日本小児耳鼻咽喉科学会・日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会・日本ダウン症学会所属。
RAMPA研究会・赤ちゃん歯科ネットワーク所属。
2025年European Conference on Dentistry and Oral Health(パリ)、MENA Congress for Rare Diseases(アブダビ)などにおいて、ランパセラピー学会発表。
プライベートでは2児の母として忙しい毎日を送っている。
こどもと女性の歯科クリニック
AM8:30〜13:00 PM14:00~18:00(最終受付 17:30)
休診日:金曜・日曜日
〒106-0046 東京都港区元麻布1-4-27-101
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